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VICTORIOUS☆KOBE

VICTORIOUS☆KOBE

J昇格への道・3

-ヴィッセル神戸、J昇格への道・3- 駆け上がれ、Jロード(前編)


1996年。ヴィッセル神戸はJFL2年目のシーズンを迎える。
しかし、このシーズンは『J昇格』を成就させねばならない大事な年。バクスター監督は「チーム力は300%アップした」と語った。
チョウ(元・浦和レッズ)、神野(元・横浜マリノス)、東(元・ガンバ大阪)らJリーガーを6人、
高卒ルーキーには要田(元・ジェフ市原)、江口(現・ヴィッセル神戸普及部コーチ)ら5人を補強しJへのサバイバルレースに挑む。

今シーズンのJ準会員チームは
前年に札幌へ移転し、アルシンドやペレイラら元ヴェルディ川崎勢を補強したコンサドーレ札幌、
オッツェやリトバルスキーら元ジェフ市原勢を保有するブランメル仙台(現・ベガルタ仙台)、
タタウやバルデスら身体能力の高い黒人選手を核とする鳥栖フューチャーズ(現・サガン鳥栖)、
それにヴィッセル神戸を合わせ、4チーム。

そしてJ準会員では無いものの、準会員チームと同等の戦力を持つ、
KING OF TOKYOアマラオのいる東京ガス(現・FC東京)や
将来、日本代表入りを果たすロペスのいる本田技研(現・ホンダFC)など、
96年シーズンはヴィッセルにとっても、他の準会員チームにとっても過酷な戦いとなるのは明らかであった。
3月23日より約2週間、オーストラリアでキャンプに入ったヴィッセルは組織固めに専念する。

神野選手
1996年4月28日、第5回JFL第2節 VSNTT関東(西が丘)2-1 へディングで競る神野選手

4月21日、第5回JFL開幕をアウェーで迎える。相手はブランメル仙台(現・べガルタ仙台)―――。
桜もまだ蕾みの寒い仙台での戦い。出だしが重い動きのヴィッセルは先制点を許してしまう。
ジアード、永島のゴール何とか追いつくも、最後に失点をし2-3と昨年同様、黒星スタートとなる。
第2節、NTT関東(現・大宮アルディージャ)戦の前にヴィッセルに朗報が入る。

『デンマーク代表MF、ミカエル・ラウドルップ神戸に移籍』

安達GMの手腕で契約期間は96年7月1日~1997年12月31日の1年半、年棒1億円。移籍金は無し(!)という
今思うと超破格でセリエAのユベントス、ラツィオ、リーガ・エスパニョーラのバルセロナ、レアル・マドリードを
渡り歩いた「デンマークの至宝」を獲得する。

M・ラウドルップ記者会見
1996年8月2日、ラウドルップ来日記者会見。左から安達GM、バクスター監督、M・ラウドルップ選手、新保専務取締役

28日、NTT関東に2-1と勝ち、アウェー2連戦を終え、今季初のホームゲームとなった5月5日、
福島FC(1997年末に消滅)戦に3-0と快勝。緒戦を落としたものの、26日の岡山陸上でヴァンフォーレ甲府戦まで負けなしの6連勝。

余談だが、5月31日、FIFA(国際サッカー連盟)の理事会で2002年のワールドカップは、
史上初の日本と韓国による「共同開催」と決まった。

常勝ムードで乗り込んだ北海道・旭川での第8節コンサドーレ札幌戦。6月にJ準会員となり、
モチベーションの高い札幌に1-2と敗北を喫したが、その後持ち直す。

第9節の本田技研戦は2-1。第12節・鳥栖フューチャーズ戦はPK戦にまでもつれ込む激戦になる。
鳥栖の一人目が外し、PK戦5-4と制す。
このゲームで勢いづいたヴィッセルは第13節・東京ガス戦の上位対決でもVゴールで勝利を収める。
前期の最終節、西濃運輸戦(1997年シーズン後に廃部)の勝利まで7連勝。
こうして、13勝2敗・勝点39の首位でJFL前半戦を終える。

神戸VS鳥栖、PK戦
1996年6月23日、第5回JFL第12節 VS鳥栖フューチャーズ(神戸ユニバ)1-1(PK5-4) JFL2年間で唯一のPK戦。


~つづく~


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